HP Dynamic Smart Array B140i Controller
CentOS7をインストールするサーバに、アレイコントローラが搭載されている場合、アレイコントローラのドライバを指定した上でインストールを実行しないと、論理ドライブが認識されずに物理ドライブがそのまま見えてしまう場合がある。HP ProLiantに搭載されているHP Dynamic Smart Array B140i Controllerを認識させる場合は、デバイスドライバの入ったUSBメモリを作成し、このUSBメモリを使ってCentOSインストールと同時にドライバの組み込みも行う。デバイスドライバは、HPのサポートページからダウンロードすることが可能である。
デバイスドライバ(ドライバディスケット)のダウンロード
HPのサポートページから「.gz」形式のドライバーをダウンロードする。
デバイスドライバー(ドライバディスケット)の解凍
解凍すると「.dd」形式のファイルとなる。
USBメモリへの書き込み
FAT形式にフォーマットしたUSBメモリにddコマンドを用いてドライバを書き込む。「.dd」形式のファイルをファインダー上でドラッグアンドドロップするだけでは、正常に読み込むことができない。
FAT形式にフォーマット
Macの場合は、ディスクユーティリティを使ってFAT形式にフォーマットする。このとき、名前をUNTITLEDと命名すると、通常は/Volumes/UNTITLEDでマウントされる。また、装置欄に記述されている名称(disk2)がデバイス名称(/dev/disk2)となる。
ddコマンドによる書き込み
USBメモリがマウントされている状態では、ddコマンドを実行することができない。
$ sudo dd if=hpdsa-1.2.8-107.rhel7u0.x86_64.dd of=/dev/disk2 Password: dd: /dev/disk2: Resource busy
そこで、ddコマンドを実行する前に、USBメモリをアンマウントしておく。
$ sudo umount -fv /Volumes/UNTITLED
改めて、ddコマンドを実行する。
$ sudo dd if=hpdsa-1.2.8-107.rhel7u0.x86_64.dd of=/dev/disk2 2584+0 records in 2584+0 records out 1323008 bytes transferred in 0.654908 secs (2020143 bytes/sec)
CentOSをインストール
CentOSをインストールする際にGRUBエントリーの編集を行い、デバイスドライバーのインストールとAHCIの無効化を行う。
“eコマンド”で編集画面に遷移し、”inst.dd modprobe.blacklist=ahci“を追記した上で起動を行う。この時点では、まだUSBメモリを挿入しない。
vmlinuz initrd=initrd.img inst.stage2=hd:LABEL=CENTOS\X207\X20\X86_64 quit inst.dd modprobe.blacklist=ahci [code] すると、どのデバイスからドライバをインストールするかを問うプロンプトが表示されるので、**この時点で初めてUSBメモリを挿入**し、”**rコマンド**“によりデバイス一覧の再スキャンを行う。 [code language="bash"] DD: starting interactive mode (Page 1 of 0) Driver disk device selection /DEVICE TYPE LABEL # to select, 'r'-reflesh, or 'c'-continue:
USBメモリが認識されるので、どのデバイスにある、どのドライバを組み込むのかを対話形式で入力する。
(Page 1 of 1) Driver disk device selection /DEVICE TYPE LABEL 1) sda1 vfat VID XXXXX 2) sda2 ext4 OEMDRV XXXXX # to select, 'r'-reflesh, or 'c'-continue: 2 DD: Examining /dev/sda2 (Page 1 of 1) Select drivers to install 1) [] /media/DD-1/rmps/x86_64/kmod-hpdsa-1.2.8-107.rhel7u2.x86_64.rpm # to toggle selection, or 'c'-continue: 1 (Page 1 of 1) Select drivers to install 1) [x] /media/DD-1/rmps/x86_64/kmod-hpdsa-1.2.8-107.rhel7u2.x86_64.rpm # to toggle selection, or 'c'-continue: c DD: Extracting: kmod-hpdsa
これでドライバの組み込みが終了したので、この時点で必ずUSBメモリを抜いておく。USBメモリを挿したままインストール作業を実行すると、USBメモリからOSインストールを行おうとしてエラーが発生する。
HP Smart Array P440 FBWC Controller
SAS HDDのアレイコントローラであるP440は、何もしなくてもCentOSから認識された。違いはなんなんだ。