AWS Config(5)外部からのSSHおよびRDPアクセスを制限する

セキュリティグループの自動修復

CIS AWS Foundations Benchmark というセキュリティガイドラインが公開されており、このガイドラインは、AWSアカウントをセキュアに保つために必要なAWSのセキュリティ設定を集めたベストプラクティス集として活用できる。

この CIS AWS Foundations Benchmarkでは、EC2/VPCのセキュリティグループについて、以下の設定とすることが奨励されている。

  • 4.1 どのセキュリティグループでも 0.0.0.0/0 からポート 22 への入力を許可しないようにします
  • 4.2 どのセキュリティグループでも 0.0.0.0/0 からポート 3389 への入力を許可しないようにします

この CIS AWS Foundations Benchmark準拠していないセキュリティグループSSM Automation を用いて 自動修復 するために以下の設定を行う。

  1. 上記のポリシーに準拠しているか AWS Config を用いて定期的にチェックを行う
  2. 非準拠であった場合には、AWS ConfigSSM Automation自動起動する
  3. SSM Automation奨励されたセキュリティグループ設定となるように設定を自動修復する

1. AWS Configの有効化

AWS Configを有効化する手順については、こちら

2. AWS Configを用いた定期チェック

セキュリティグループの設定のチェックには、あらかじめAWS Configに用意されている vpc-default-security-group-closed マネージドルールを使用する。セキュリティグループがこの条件を満たしていない場合、このリソースはルールに 非準拠(NON_COMPLIANT) であると判定される。

なお、この Config Rule を設定する前に ConfigurationRecorder を生成しておく必要がある。そこで、DependsOn 属性に ConfigurationRecorder リソースを設定している。

Resources:
  ConfigSVpcSgOpenOnlyToAuthorizedPorts:
    DependsOn:
      - ConfigConfigurationRecorder
    Type: 'AWS::Config::ConfigRule'
    Properties:
      ConfigRuleName: vpc-sg-open-only-to-authorized-ports
      Description: いずれかの 0.0.0.0/0 Amazon Virtual Private Cloud (Amazon VPC) を持つセキュリティグループで、特定のインバウンド TCP または UDP トラフィックのみが許可されるかどうかを確認します。
      InputParameters:
        authorizedTcpPorts: 1-21,23-3388,3390-65535
        authorizedUdpPorts: 1-21,23-3388,3390-65535
      Source:
        Owner: AWS
        SourceIdentifier: VPC_SG_OPEN_ONLY_TO_AUTHORIZED_PORTS 

3. SSM Automation を用いた自動修復

Systems Manager Automation は、AWS Config直接指定できる、現時点で唯一の自動修復手段 となっている。そこで、セキュリティグループ を修復する Systems Manager Automation ドキュメントAWS Config との紐付けを行う。

修復には、あらかじめ用意されている AWS-DisablePublicAccessForSecurityGroup ドキュメントを使用する。このドキュメントは、すべての IP アドレスに対して開かれているデフォルトの SSH および RDP ポートを無効にする。

Resources:
  ConfigVpcSgOpenOnlyToAuthorizedPortsRemediationConfiguration:
    Condition: CreateRemediationResources
    Type: 'AWS::Config::RemediationConfiguration'
    Properties:
      # NOTE: AutomationAssumeRole, MaximumAutomaticAttempts and RetryAttemptSeconds are Required if Automatic is true.
      Automatic: true
      ConfigRuleName: !Ref ConfigSVpcSgOpenOnlyToAuthorizedPorts
      MaximumAutomaticAttempts: 1
      Parameters:
        AutomationAssumeRole:
          StaticValue:
            Values:
              - !GetAtt IAMRoleForSSM.Arn
        GroupId:
          ResourceValue:
            Value: RESOURCE_ID
      RetryAttemptSeconds: 30
      TargetId: AWS-DisablePublicAccessForSecurityGroup
      TargetType: SSM_DOCUMENT

以上で、すべての IP アドレスに対して開かれているデフォルトの SSH および RDP ポートを無効にすることができた。